番外編
ウクライナ戦のシステム・ダイナミクスモデル化の試み
(A System Dynamics Model & Simulation of the Ukraine War 2022)
主に教育目的で、システム・ダイナミクス(System Dynamics)を使って先日紹介したランチェスター・モデルやリチャードソン・モデル(参考:「大国間競争」時代の日本の安全保障環境の変化に関するデータ分析―リチャードソン・モデルおよび相対パワー寄与率を中心に―」『選挙・投票・公共選択の数理』(共立出版)(pp. 275-304))に代表される競争・紛争モデルを表現し、シミュレーションを試行しています。
基本構造はウクライナとロシアの2者間の戦いですが、長期的な消耗戦となれば継戦能力が鍵となり、ウクライナにとっては米・NATOによる支援がその決め手となるのでしょう
上に示した "ざっくり(rough)" モデルの "ざっくり(roughly)" 試行では、1回を1カ月として50回(約4年間)Runしたところ、漸くウクライナの軍事レベルがロシアのそれを上回りました。
今後、実データを増やしたり、学生と一緒に様々な想定や因果の可能性について考えます。
本ブログ筆者自身は30年程前に学部・院(修士課程)の指導教授よりシステム・ダイナミクスの手ほどきを受けました。単なるモデリングのトレーニングに留まらず、論理的思考と創造性を養うには良いツールと思います。
(了)
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